Cryptospellsとは何者か?
日本初のブロックチェーンTCGを謳う「Cryptospells」のカード先行販売が始まったようだ。
いったいどういうDCGなのだろうか?
Cryptospells(クリプトスペルズ)の大まかな特徴
・ブロックチェーン(仮想通貨などに使われている技術)によりカードの有限性を担保している。
・非中央集権と称して、カード効果の修正をカードの所持者たちが投票で決められるらしい。
・肝心のゲーム性は基本的にはハースライク(HearthStoneに似たゲーム形式を持つ)ゲームで、国産ハースライクゲーム(シャドウバース、ドラゴンクエストライバルズ)の特徴をちょこちょこつまみ食いしたような感じのルール。
既存DCG、TCGとの比較
カードが有限であること
DCGの特徴として理論上無限にカードパックを発行できる点と、欲しいレアカードを「魔素」で生成することが出来るという点がある。
(ゲームによってレッドエーテルとかBitとかいろいろ呼び方が違う)
つまり、TCGで起きていた「手に入りにくい絶版の人気カードが高騰する」みたいなことはDCGでは起こらない。
一方でクリプトスペルズではブロックチェーン技術を導入することで、TCGのようにカードの発行枚数が有限である状態を再現する。
これは発想の大元がカードゲームではなく、ブロックチェーンゲームにあるため。「世界に一つずつしか存在しないことを担保された猫のデータ」を取引できるブロックチェーンゲームなども世の中には存在するという。
非中央集権
クリプトスペルズのもう一つの特徴として「非中央集権」のポリシーがある。
カード効果の調整をカードの所持者の投票によって行えるという方針が提示されている。(正確にはスマートコントラクトと発行されたカードトークンの所持者)
既存のTCG、DCGは運営側が環境を見てカードのエラッタやナーフを行うという中央集権的なカード調整だった。
しかし、クリプトスペルズではプレイヤー側にその権限がおりてくる。サービス終了直前のCOJPが「プレイヤーの皆さんからナーフ案募集!」みたいなことをやっていたが、それのもっと本格的な奴がクリプトスペルズで始まるのだろうか?
トークンという言葉
「トークン」という言葉の扱いにも注意。
DCG、TCGでいうトークンは「カード効果などで手に入る、直接デッキには入れられないユニット、クリーチャーなど」のことを指すが、クリプトスペルズでは違う。
クリプトスペルズのトークンはブロックチェーン技術に由来した用語で、「既存のブロックチェーン技術を借りて発行されたカード商品」という意味。
つまりTCGプレイヤーの言うところの「普通のカード」のことを「トークン」と言っている。
ゲームシステムの詳細
バトルシステムについてはここで見ることができる。
基本ルール
基本的にはハースストーンを参考にしているようだ。
(ハント型戦闘かブロック型戦闘かはいまいち明言されていないが、挑発に相当するキーワード能力があったのでたぶんハント型戦闘だと思われる)
・デッキ枚数は30枚、同種のカードの同時投入枚数は不明
・プレイヤーのライフは30
・手札上限は10枚で、ゲーム開始時の初期手札枚数は不明
・盤面に展開できるカード枚数は7
・カードの種類は、ユニット、スペル、土地、マジックボトルの4種。
(この土地はMTGの土地ではなく、シャドウバースで言うところのアミュレット)
・リーダーが五色でニュートラルカードがある
・各色にリーダースキルがありチャージ3で発動する
(おそらくドラクエライバルズのテンションスキルと同じ)
・レアリティはブロンズ(9999枚発行)、シルバー(4999枚発行)、ゴールド(1999枚発行)、レジェンド(999枚発行)の4種類。
キーワード能力
召喚時:ユニットを手札から場に出した時に発動される能力
(雄叫び、ファンファーレ、ログイン)
死亡時:ユニットが破壊された時に発動される能力
(断末魔、ラストワード、ログアウト)
チャージ時:自分がチャージを行った時に発動される能力
(おそらくテンションリンク)
ターン開始時:自分のターンが開始した時に発動される能力
前衛:前衛を持つユニットが自分の場にいるとき、相手ユニットは前衛を持つユニット以外を攻撃できない
(挑発、守護、ガーディアン、におうだち)
速攻:速攻を持つユニットは召喚したターンに攻撃ができる
(突撃、疾走、クイック)
連撃:連撃を持つユニットは1ターンの間に2回攻撃できる
ドロー:自分のデッキからカードを引く
コピー:ユニットのコピーを自分の場に出す
(ハース式かウォーブレ式かで評価が分かれるが、どちらかは不明)
回復:リーダーのライフポイントやユニットの体力を回復させる
カードタイプ
カードには判明している中でも10種類のタイプがあり、タイプに関係するシナジー効果も登場予定。スペルや土地もタイプとして独立している。
・ビースト ・ゴブリン ・エルフ ・ソルジャー ・ドラゴン
・魔法使い ・天使 ・悪魔 ・スペル ・土地
バニラユニットのスタッツ
1コスト2/2、2コスト3/2、3コスト3/3のユニットカードがあるのを現状で確認している。
追記
2018年10月4日追記:一度返金し「11月上旬を目処にサービス継続の可否、及びロードマップをご報告」とのこと。
2018年11月10日追記:クリプトスペルズは一度返金騒ぎになったものの、継続の意志を固めている。