デッキリストの墓標 ~ウォーブレを振り返るその2~
後半戦もいきましょう。B2~B3期に私が使ったデッキです。
前半はこちら
B2期
4月28日:イムシミュレーション
B2が来た時は早速素数ユニオンデッキを作りました。《絶望の使徒イム》から変身する《セカンドチェンジ イム・ネオ》は強過ぎず弱過ぎずの絶妙な強さでしたが、1回除去されると終わりなのは味気ないので《エス・シミュレーション》を使ってイムネオを蘇生させる戦術を取り入れました。変身した時点で変身前のイムは追放されて墓地にいないので、イムネオを確定蘇生出来てもう一度デッキを削る必要も無いのもポイント。逆にラポなどのプログレスを回収するユニットだと引っ張ってこれないんですよね。墓地を確認できる仕様だったならデッキ破壊して蘇生、みたいな戦術ももう少し発展したかもしれません。
5月2日:デッキ破壊ウイルス
ウイルスユニオン的な構成に《希望の科学ドクター・テンマ》とデッキ破壊による大量展開を組み込んだデッキ。素数でないコストのカードが入っているためイムネオへの変身が不確定ですが、テンマとのコンボで大量展開が主目的なので問題ありません。スペル0枚なのでシュガー&スパイスでも確実に4体展開できるところが強みです。
5月3日:排斥運動ユニオン
《希望の科学ドクター・テンマ》による大量展開を《セカンドヒューマン排斥運動》を使うことでオーバーヒートを用いずに実現することを目指したデッキ。素数でないコストのカードが4枚入っている。デッキの10分の1が素数でないというのはイムネオへの変身条件を満たすためにはかなり危うい数字なので、B1のイムと差し替えても良かったかもしれません。
5月18日:手札捨てーる
《覚醒妖姫モニー》のUS(アンダーサイド)が2月に当たってからいつかは作ってみたいと思っていたディスカードマグナをおよそ3か月ごしに作りました。B2のアリスやスパローのおかげでぶん回る時はツルカメがみるみる大きくなりB1のワンスアポンもポンポン増えていくのですが、そうでないとじりじり悪循環に陥り、《腐敗正義ディアマンテ》で最後の抵抗したら終わりって感じでした。
強化される前の8コスト4/4の《覚醒闇舞オトヒメ》ですけど、それはそれは弱かったです。手札を残り1枚になるようにオトヒメを出すには、だいだいオーバーヒートまで使わないといけないんですが、そこまでして発動したUSB(アルティメットソウルバースト)で出てくるユニットもそれほど強くないので、正直言って勝ちきれないんですね。しかも当時はディスカードした時にオトヒメが落ちると山札の1番上に言ってディスカード扱いされなかったので計算が狂ったりしました。結局コスト5まで強化修正されることになるオトヒメが《永遠の蜃気楼ペリドット》と同じパックから出るってんですから、ウォーブレのリスク・リターンの格差はどうにかしています。
5月18日:土神
《土神モルド・マルド》を久々に使いたくて組んだデッキでした。強カードが多数実装されたB2環境ともなるといよいよインフレに置いてかれているので正直入れるメリットはろくにないんですけども、BGMは最高にかっこいいんですよね。モルドマルド様の起動コスト1を確保するギミックとしてキャットガールで得たメモリー、《白界王シンジェリス》からオーバーヒートでモルドマルド様を出すなどがありますが、モルドマルド様を出してからオーバーヒートで《喝采神ドンバルカン》を出すとメモリーを2つ確保できて起動からのファジーブリッツまで(理論上)行けます。ここまでお膳立てしても取り回しが効きづらいのですけども、「なんかすごいことやってる感」は体感できますよ。
ステータスが4/7だったころの《終末のソドム・第二形態》もいますね。ナーフされて一回り小さい今の状態でもかなりの脅威です。
5月27日:チャージタオシン
チャージ効果を持つカードを多めに採用したタオシンデッキです。個人的な注目カードは《東方の賢武カスミ》。シルヴィアの3/3インパクトがそれなりに仕事をするので、同じコストで3/4インパクトならそれなりの活躍をしてくれんじゃないかと思っていました。チャージをテーマにしているので《チャージ・アクセル》も一応入れているのですが、この効果なら1コストにしてくれると助かるなあと思っていました。
5月27日:天空ピット君
B2のシェドでは《予言システム プリノウズ改》の学問条件を満たすため、化学枠をどうしようかとまあまあ悩みました。《邪帝エグゼバグ》?《次元の番人キャットガール》?それともムームにすべき?《次元修正タマゴマスター》を入れるなら低コストは外したいし天空神入りのデッキではちょっとみたいな迷走の末、「ピットくんならキャントリップも付いてるし行けるんじゃ……?」と考えて《ピットくん》を採用しました。チャージタオシンのカスミといい、B2が始まってからおよそ1か月も経つと精神が膿んできていますね。
6月11日:2コスト
B2で実装されたニュートラルの2コストスペル(全5種)を駆使してドンバルカンを強く使おうとしたデッキです。2コストスペルのサーチ効果はどれも特徴的で面白く、人によって構築の際の個性が出たので良いカードだなあと思います。
そうそう、B2ではA2の《決意の華王アン・サリヴァン》とA3の《慟哭のジル・クライハート》のシークレットバージョンが収録されていました。BGMも新曲が収録された豪華仕様で、クリエイトするには3万Bit(通常のGCの6倍)かかりました。アン・サリヴァンの方はかなり早くに当てられたので内心ウキウキで組みこんでいます。
6月11日:天空魔術王
天空神入りのランプシェド構築で《魔術王ギルモア》を使おうとしたデッキです。ギルモアとドランシャドウはある程度USBが日の目を見ることが出来ていたと思います。
《天真爛娘ヘルメス》はフレーバーテキストではギルモア陣営にもイデア陣営にも肩入れしないと言っているんですが、カード性能を見るとがっちりギルモアを支援できる効果をしているあたり、もしかしてツンデレだったのでしょうか?
6月14日:決意ゴロニャーゴ
プロモカードの《ゴロニャーゴ》が実装されたので、決意状態を十全に活かしたデッキをと考えて組みました。《決意の華王アン・サリヴァン》が引けないとどうにも微妙なデッキになってしまうのがネックですが、面白かったです。同時期に実装されたプロモカードである《終焉の炎アン》と《突撃剣女ユリネ》はどちらもB3でもお目にかかるくらいの便利カードでした。
6月27日:ソドムバルカン
《終末の巨人ソドム》と《喝災神ドンバルカン》を組み込んだ愛用のデッキでした。ソドムの方はうまいこと条件が重なると4メモリーからメモリ→トラップ→ソドムというコンボができて一気に盤面に3点と4/4を出せるの気持ち良かったです。
6月29日:天空ランプ
天空神を組み入れたランプデッキです。ライフが少なくてピンチだ!という状態で《土轟のガーデン》からのオーバーヒート+ソウルバーストで勝ちを拾ったケースもそれなりにあったので、すごいゴリラはやはりすごいのです。プリノウズ改やペリドットで勝つパターンはもっと多かったですけどね。
7月1日:コントロールマグナ
趣向を変えてコントロールマグナを組んでみました。相手のユニットを十分に盤面に出させて、《JIZOウェーブ》《ジャッジメント・ゼロ》による一掃やユニット奪取などとことんリソース勝負を仕掛けるデッキで、シェドよりもコントロールっぽさが強いデッキでした。
7月3日:医者コントロールマグナ
《継続の炎エミリー》をマグナで活かすために考えられたデッキです。《宵華の旅人シェーラ》の医者の数だけソウルを消費して打点を飛ばして回復する効果が相手プレイヤーだけでなく自プレイヤーにも対象できるので、自傷と回復を同時にこなせてエミリーとシナジーするというアイデアを初めて聞いた時は眼からウロコが落ちました。
エミリーは登場以来猛威を振るっていて、《終焉の炎アン》が追加されるとさらに暴れるようになりました。アンはタマゴマスターを止める存在になると期待されたのですが、ナーフですっかりタマゴマスターを見なくなった結果、環境で暴れるアンとエミリーだけが残りました。
B3期
7月16日:ソドムバルカンB3
最後のカードパックB3の要素を加えて強化したソドムバルカンデッキです。ジェイク(実質的な0コスト2/2ユニット)を出してコストダウンしたソドムを一足早く場に出したり、《魔法連刃のミネルヴァ》につなげたりと柔軟性のある展開が出来るようになりました。ジェイクが2コスト1/1で「ターン終了時までメモリーを2増やす」効果ならドンバルカンとシナジーしやすくてもっと面白かったんですけどね。
7月16日:ユウナギエンド
ラピスで《THE END》(次元修正ダダドゥから変身するユニット)を活かそうと考えて組んだデッキです。お互いに実質的に攻撃かカードの使用のどちらか1行動しか許されないというロック効果を持つ《THE END》は、毎ターン味方を回復するユウナギや相手のドローのたびにダメージを与えるドン・キヌコとは効果を邪魔しあわないと考えました。また、トラップは0コストなので何か行動した後でもセットできます。
面白いデッキでしたがGCを《終戦のオルディア》と《次元修正ダダドゥ》しか入れられないのはラピスではだいぶ痛手でした。一番《THEEND》を活かすならやはりソウルバーストで蘇生できるタオシンでしょう。
7月28日:天空パール、コントロールシェド
B3環境開始からいくらか経ったということで開かれた非公式大会(参加者29人のトーナメント式)で優勝した時の2種類のシェドデッキです。
天空パールは乗っているときに比較的サクッと勝てるのが売りで、国別対抗杯でシェドの勝利数を稼ぐのにも使い、合計でだいたい130勝くらいシェドに勝利数を盛りました(それでシェドが勝てたかというと……)この月にはウォーブレを始めてようやくブレインエンペラーまで上り詰めた月でもあり感慨深いです。
コントロールシェドの方は新しく実装されたピルルク(ウィクロスコラボカード)を使いたくて組んだデッキで、大会中は無敗でした。《龍吉公主》が入っているのは当時数の多かった《フェイロンプログラム》タオシンに対抗するためでした。フェイロンプログラムで《龍軍師アドラ》が再評価されたのは面白かったですが、流石にストレスもヤバかったです。
私の個人的感想を言わせていただくと、ドラゴン入りのタオシンはいつの時代も、たまに《龍狩兵ヴァイパー》を入れたくなるくらい侮れない相手でした。
8月5日:デッキこわーす
デッキ破壊ギミックをある程度搭載したユニオンデッキ。といってもテンマ博士とセカンドヒューマン排斥運動が中心の以前の構築にB3のカードを少し加えた程度です。
しかし、《遺伝複製ダークテンマ》のログアウト効果でデッキアウトに強くなったのはとても良かったです。ドランシャドウだとソウルバーストの使用権が必要で、体力のかわりにデッキが削れてしまうようになるので、ダークテンマのような純粋に墓地のカードをデッキに戻すだけの効果は便利です。
8月25日:ギルガメッシュ
《怨心禍王ギルガメシッュ》を使うためのデッキです。B3のギルガメッシュは1ターン中に未使用のメモリーを3つ増やさないと場に出すことが出来ません。リブートフェイズでメモリーを増やす選択を取れば「メモリー+2」で条件を満たします。これが満たせるのはB3で追加された《宿世の伝道師ジェイク》と《ギルガメッシュ・ゲイナー》に加えてB1の《想受滅兵ネクトン》の起動効果があります。
《ギルガメッシュ・ゲイナー》の効果が急な予定変更には弱いので、かなり使い方が難しいデッキです。
9月15日:ギルガリオン
ギルガメッシュデッキからさらに手を加えて、オーバーヒートで《幸運の神ラクシュミー》を出してからコストの下がった《豪神ガリオン》を繰り出すところまでを視野に入れたデッキです。動きやすさを考えるなら、ギルガメッシュゲイナーとB2ギルガメッシュを減らし、ネクトンの3枚目と《天空聖王グレイペガサス》を追加する方がいいかもしれません。
9月18日:金貨すてーる
ディスカードマグナに金貨捨てギミックのカードを追加したデッキです。《オーバーヘッド・トレジャーズ》はB2のポーカーギミックと組み合わせても強い非常に便利なカードでした。
一方でツルカメの3コスト0/6というのは流石に足手まといになってしまう場合が増えて不採用になりました。B1のワンスアポンをキジモナカズバの効果で増やし、B3のワンスアポンZにつなげる方がはるかに強く、相手への圧力にもなるんですよね。
ウィクロスコラボ(実質的に最後の追加カード)のタマとピルルクを両方入れたデッキです。タマもピルルクもどっちも強いですが、タマはシェドで使うよりもラピスやタオシンのような自然に小粒のユニットを入れやすい国で使う方が強いです。
ウォーブレを遊んでいて最後までカードの個性が足りなくて困るということはありませんでした(個性が強すぎて扱いきれないことはままありましたが)。「こういうところが無ければな~」と言える部分も多々ありましたが、ウォーブレは確かに楽しいDCGでした。
それでは、最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。
おまけ画像
「リワードカードのデザイン違い」
「業火球を食らって負けた時」
「5種類の学問を入れ忘れた時」
「初めてブレインエンペラーに到達した時」