連鎖のDCG

主にDCGについて書くブログだった。今はメギド72やVtuberに関してもちょっと書く。

ウォーブレというアプリを振り返る

WAR OF BRAINSがサービス終了してからしばらく経ちました。

 

カードを紙に印刷してウォーブレを楽しむ人や、ゲーム性を引き継いだ同人ゲームプロジェクトを立ち上げる人も出てきたようです。

 

今回はアプリ全体とビジネスとしての出来を振り返っていきます。

 

〇横長のバトル画面デザイン

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これ自体はグッドでした。横長にしてユニットを並べる方がユニットの存在感が出るからです。

 

シャドウバースやハースストーン等、成功したDCGには横長デザインが多いように思います。

 

盤面の上下左右に情報を配置しないといけない制約上、縦長のデザインにすると盤面が手狭に感じてしまうんですね。

 

例えば、以前のリボルヴなんかはかなりユニットがちまっこく見える印象でした。

 

一方で遊戯王デュエルリンクスは盤面を様々なアングルから眺めるようなカメラワークでそこら辺を上手に解決していました。

 

×アカウント引継ぎ設定がぼろぼろ

引継ぎ設定はとても不親切でした。

 

まず引継ぎID、パスワードの設定の周知はアプリ内であまり徹底されてるとは言えず、ユーザーが呼びかけるケースが頻発していました。

 

さらに、1度引継ぐとパスワードを新たに設定し直さないといけない仕様のせいでアカウントを喪失するパターンも頻発しました。

 

できればTwitterアカウントとの連携あるいはGoogleアカウントとの連携で引継ぎできてほしかったと思います。(そういう連携は地味に高度な技術が必要らしいです)

 

〇カード資産を揃えやすい生成レート

多くのカードに手を取って欲しいという想いからか、生成、分解レートはかなりユーザーに優しい比率でした。ついでに言うとビルドで遊び続ければゲーム内通貨の損が発生しない状態で資産が増やせました。

 

ユーザー視点ではありがたい一方、「ビジネス的に厳しい」というサービス終了の一因でもあったかと思います。

 

追加の課金を促せる別の課金要素を提示できればそれでも良かったのですが、サービス終了までウォーブレの収入はカード資産を買うための課金のみに絞られました。

 

×デイリーミッションの難易度

プロモミッションの「1戦する」以外はとにかく勝つことを要求され、しんどかったです。

 

国ごとに指定があり勝利数も6回を要求するなど、ミッション報酬を最も必要とするライトユーザーへの配慮が足りないように思います。

 

できることなら「何ターン戦う」とか「オーバーヒートを使う」とか「ソウルバーストを使う」とかそれくらい緩い方が気楽でいいですね。

 

〇デッキ枠が18枠

かつては9枠でしたが、18まで拡張されました。これは嬉しかった仕様です。

 

デッキ枠の拡張はサーバーの容量が必要になるとのことなので、そこは運営が頑張ってくれたなあという印象です。

 

一方でバトル前のデッキ選択画面が2列になっているのは少し不便でした。「今はナビゲーターよりこれから使うデッキを見たいんだ!」という感じですね。

 

×ついに実装されなかったスリーブ機能

これは明確にダメでした。有料プレイマットもナビゲーターの有料スキンも実装されませんでした。

 

カードを買うための課金がユーザーフレンドリーな以上、こういうところで儲けないと黒字にするのはかなり難しいんですが、追加の課金要素はな~んにも無かったですね。

 

追加の課金要素を増設するためにはアプリのプログラム基盤がちゃんとしてないと苦労するみたいです。開発会社Epicsのやらかしでウォーブレが苦しんだポイントの一つと言えます。

 

△ターゲットの想定

元々は「昔デュエルマスターズを触ったことのある人に~」という感じのやや年齢層高めを狙った企画だったらしい(?)です。

 

しかし、集まったのは10代後半から20代前半が多いという感じで想定した客層をばっちり取り込めたのかというと疑問が残ります。

 

余談ですが、ハイターゲットビジネスのうちゾイドForとウォーブレの2つがすでに終わっていてタカラトミーも苦戦しているなと感じます。f:id:chain_dcg:20181009171806j:plain