連鎖のDCG

主にDCGについて書くブログだった。今はメギド72やVtuberに関してもちょっと書く。

カード調整案を空想する ~怪文書を添えて~

B2のリリースでがらりと環境が変化しましたが、B2のリリースから1ヶ月もたつと環境変化も停滞してきて、強力なカードに対する不満が出て来ています。

バランスの調整について公式からお達しが無い以上不毛な話ではあるのですが、今回はガス抜きも兼ねてカード調整案を考えてみようと思います。ついでに開発者インタビューのようなコメントも勝手に考えて書いてしまいましょう。

 

ニュートラ

永遠の蜃気楼 ペリドット(ナーフ)

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▶このユニットが対戦相手にダメージを与えるたび、「mirage in august」を残し、タイムトラベルする。

起動(4):mirage in august」を残し、タイムトラベルする。

ーーー「永遠の蜃気楼ペリドット」は「女子高生」と「蜃気楼」という初期イメージから考案された。与えられた初期イメージは「触れようとすればすり抜けてしまう希薄さ」と、「真夏の日差しと共に刷り込まれる鮮烈な思い出」へと遷移していき、その答えとして「タイムトラベルする」という処理をリフレインする現在のカード効果になった。ペリドットが強力なカードとして環境に入ることを我々は確かに意図したが、その意図は過剰に実現され、プレイヤーの主観から環境デッキの多様さを見失わせることになった。そこで、ペリドットのイメージ(タイムトラベルを繰り返すこと)を崩さずに環境への影響を低減する目的で、タイムトラベルに起動効果としてのコストを要求するよう調整した。

 

予言システム プリノウズ改(ナーフ)

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▶これを使用する際、コマンドを1回入力する。全学問のユニットがゲーム開始時よりあなたのデッキに入っていた場合、代わりに4回入力する。入力に応じて、以下のログイン効果が発動する。

▶これを使用する際、コマンドを1回入力する。全学問のユニットがゲーム開始時よりあなたのデッキに入っていた場合、代わりに4回入力する。入力に応じて、以下の効果が次のあなたのターン開始時に発動する

ーーー「予言システムプリノウズ改」はBシリーズにおけるインフレの中心として8コストにふさわしい強力なユニットとして考案された。多様なニュートラルカードを構築戦で使わせるよう意図したデザインでもあり、それはある程度達成された。しかし、先にプリノウズ改を出した方が有利を得やすく、駆け引きの喜びを欠きやすいデザインであるという問題点が浮上した。この問題を回避するために、我々は盤面に対して即効性のあるログイン効果を1ターン遅らせて発動する効果に変えることで、相手が入力内容を予想しながらプレイを選択できる余地を残すことにした。

 

次元修正 タマゴマスター (ナーフ)

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▶ログアウト:あなたの墓地に<次元修正 タマゴマスター>以外のユニットがいない場合、このユニットをあなたの場に戻し、+1/+1する。

▶ログアウト:あなたの墓地に<次元修正 タマゴマスター>以外のユニットがいない場合、このユニットをあなたの場に戻し、-1/+0する。

ーーー我々が「次元修正タマゴマスター」に期待した役割は「次元修正主義勢力の中でもユニークな効果をもつコメディリリーフ」であった。B2環境初期は確かにその役割を果たしており、タマゴマスターをコンセプトの中心に据えたデッキが各国家ごとに見られた。しかし、今やタマゴマスターは、その処理が苦手な国家を環境から追い出す乱暴者になっており、これは我々の求めるところではない。一度タマゴマスターが復活さえすれば3コスト~4コスト相当のユニットがリスクなく得られることの重みを過小評価した結果が現状につながっていると考え、このように調整した。

 

追憶の聖戦士 シルヴィア(ナーフ)

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▶チョイス
・ログイン:あなたのすべてのユニットを+1/+0し、あなたのすべての戦士に「インパクト」を与える。
・ログイン:あなたのすべてのユニットを+0/+1し、あなたのすべての戦士に「ガーディアン」を与える。

▶チョイス
・ログイン:このユニットと味方ユニット1体+1/+0し、あなたのすべての戦士に「インパクト」を与える。
・ログイン:このユニットと味方ユニット1体を+0/+1し、あなたのすべての戦士に「ガーディアン」を与える。

ーーー「追憶の聖戦士シルヴィア」は戦略上で多様な用途のあるユニットカードであるが、その中にAOEをケアする手段としての役割があったため我々はナーフに踏み切れないでいた。しかし、依然として多くの追加カードがシルヴィアの価値を超えられないという状況は続いているこの状況を考慮し今回のナーフへと踏み切った。今後AOEの価値は多少なりとも上昇するだろうが、それ以上にPvP環境が多様なカードで構成されるようになると期待している。

 

ラピス

闇影信仰 ガイナー(ナーフ)

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攻撃力4 体力4

▶ログイン:敵ユニット1体を対象とし、それがダメージを受けている場合、ソウルを1つ消費する。そうした場合、そのユニットを奪い、「このユニットは攻撃できない」を与える。

攻撃力2 体力2

▶ログイン:敵ユニット1体を対象とし、それがダメージを受けている場合、ソウルを4つ消費する。そうした場合、そのユニットを奪い、「このユニットは攻撃できない」を与える。

ーーー闇影信仰ガイナーはラピスの新戦術である「奪う戦術」の中で、それを使いたくなる強力なユニットとしてデザインされた。我々はガイナーの環境での活躍を観察し、ナーフしても十分な強さを発揮する効果特性を持つと判断した。「奪う戦術」の大半はソウルを奪う効果であるため、ガイナーの調整を受けてソウルを奪うカードがより多く使われるようになることも期待している。

 

最終兵器魔神 ハンニャ(強化)

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▶あなたが奪ったソウル1つか敵ユニット1体につき、このユニットのコストは(1)減る。

ULTIMATE SOUL BURST-HANNYA-

▶「対戦相手かランダムな敵ユニット1体に1ダメージを与える。もしくは対戦相手のソウルを1つ減らす。」を7回繰り返す。その後、<最終兵器魔神 ハンニャ>を場に戻す。

▶あなたが奪ったソウル1つか敵ユニット1体につき、このユニットのコストは(2)減る。

ULTIMATE SOUL BURST-HANNYA-

▶「対戦相手かランダムな敵ユニット1体に2ダメージを与える。」を7回繰り返す。その後、<最終兵器魔神 ハンニャ>を場に戻す。

ーーーガイナーのナーフで失われた「奪う戦術」を活用するモチベーションは、最終兵器魔神ハンニャの強化によって取り戻されると我々は考えている。長い「下準備」を必要とするULTIMATE SOUL BURSTであることを考慮し、ゲームに決着に直接関与しやすい効果へと調整した。また、コスト軽減の強化により純粋な大型ユニットとして運用する戦略も見いだせると考えている。

 

シェド

終末のソドム・第二形態(ナーフ)

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攻撃力4 体力7

▶対戦相手の未使用メモリー1つにつき、このユニットのコストは(1)減る。
▶ガーディアン

攻撃力7 体力4

対戦相手の未使用メモリーが1つ以上あるとき、このユニットのコストは(2)減る

インパク

ーーー終末のソドム・第二形態は終末の巨人ソドム(便宜上、第一形態と呼ぶ)が物語上でより強大な存在へ変貌したことを表現するためにデザインされた。止めることのできない強大さを表現するために「対戦相手のスペルや能力の対象にならない」効果はマストであった。第一形態に引き続きメモリーセーブに対するメタとしての役割を持たせたかったが、相手プレイヤーの手札事故を咎めワンサイドゲームを助長する性能になってしまったことで、戦略構築の多様性を損なう形になってしまった。今回の調整ではコスト軽減を固定化する事で、あまりにも早いターンで第二形態が場に出ることを抑止しつつ、ソドムという攻撃的なキャラクター性を押し出した効果へと変更した。

  

堕天妃の急襲(調整・分解Bitの変更なし)

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コスト8

▶すべての敵ユニットに「このユニットは攻撃できない。」を与える。

コスト3

▶すべての敵ユニットに「このユニットは自身のパワーが2以下であるかぎり、攻撃できない。」を与える。

このゲーム中、あなたがこのカードを除くユニット、スペル、トラップをそれぞれ1枚以上使用していた場合、すべての敵ユニットを-1/-0する。

 

リバーサル・ウェーブ (強化)

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▶「このユニットは攻撃できない。」を持つすべてのユニットを破壊する。これにより破壊されたすべてのユニットのコピーをあなたのデッキに混ぜる。

<攻撃できない>効果を持つすべてのユニットを破壊する。これにより破壊されたすべてのユニットのコピーをあなたのデッキに混ぜる。

ーーー堕天妃の急襲とリバーサル・ウェーブは、B1で「報復の堕天妃ベラ」をリリースするにあたり、A3の「時空の流刑者ベラ」をクローズアップして作られたカードである。流刑されたユニットであること、ユニット、スペル、トラップを活用する要素、攻撃できない効果などを踏まえて3種類のカードに分けてデザインされた。しかし盤面すべてのユニットを抜け道なく攻撃不能にする効果はプレイヤーの自然な要求から離れており反感を買う結果となった。この反響を受けて、我々は堕天妃の急襲を高コストの強力なロックスペルから、低コストの抜け道のあるロックスペルとして生まれ変わらせることにした。リバーサル・ウェーブもこの変更を受けて効果を変更し、よりリバーサル・ウェーブによる破壊効果に価値が出るように意図している。

 

土神 モルド・マルド(強化)

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▶起動(1):他のユニット1体を+4/+8し、「アブソーブ」を与える。その後、このユニットを破壊する。

ゲーム中に破壊したあなたのメモリー1つにつき、コストは(1)減る。

▶起動(1):他のユニット1体を+4/+8し、「アブソーブ」を与える。その後、「MIRA」を残しこのユニットを破壊する。

ーーー「その辺の生物」にすっかり後を任せてしまうことは「土神モルド・マルド」という神格を構成する重要な要素のひとつである。専用BGMを残す演出が技術的に可能になったことで、自壊効果を持つモルド・マルドのキャラクター性をより強調できるようにBGMに関して仕様を変更した。また、現在使用率が低いことを受けて、起動効果の使用しやすさを優先してこのような強化修正となった。今まで「土神モルド・マルド」を使わなかったプレイヤーも、モルド・マルドの神話を体験することを我々は歓迎する。

 

マグナ

権高な論者 イプシロン(ナーフ)

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▶他の味方ユニットが手札に戻るたび、ランダムな敵ユニット1体を-2/-0する。手札に戻されたユニットが化学者である場合、そのコピーを手札に加える。

▶他の味方ユニットが手札に戻るたび、ランダムな敵ユニット1体を-1/-0する。手札に戻されたユニットが化学者である場合、代わりにランダムな敵ユニット1体を-2/-0する。

ーーーマグナのユニットには強力なログイン効果が多く、権高な論者イプシロンの味方ユニットを手札に戻すログイン効果はほとんどデメリット足りえないことを受けて、敵ユニットを弱体化させる効果をマイルドになるように修正した。ユニットを複製する効果については「クリミナル・コピー」にその座を譲ることになる。また、敵ユニットを弱体化させる効果を持つ4コストユニットの対抗馬として「喰診師メロンガム」を強化した。

 

喰診師 メロンガム(強化)

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▶このユニットが相手ユニットに攻撃するたび、そのユニットを-1/-0する。
▶このユニットが相手ユニットに攻撃されるたび、そのユニットを-1/-0する。

▶このユニットが相手ユニットに攻撃するたび、そのユニットを-2/-0する。
▶このユニットが相手ユニットに攻撃されるたび、そのユニットを-2/-0する。

 

 

ユニオン

ソウルバースト<DOWN>の効果を変更

LV1:ランダムな敵ユニット1体と味方ユニット1体の体力を1にする。

LV2:ランダムな敵ユニット2体の体力を1にする。

LV3:(変更なし)

ーーーE.G.UNIONのソウルバーストは環境のインフレに影響を受けず非常に強力で、これからのカードの追加に差しさわりが出始めることが予想される。これを事前に回避し、ソウルバーストの格差を是正するためにこのような修正となった。戦いの中心はカードであるべきであると我々は考えている。

 

以上12種類とひとつの調整案でした。「カードの調整を空想するなら、開発者の目線に立ってみて考えるとより面白いかもしれません」という記事でした。長いことお付き合いありがとうございます。